相田みつを「そっとしておいて」

そっとしておいてほしいと思う時もありました。慰めの言葉も励ましの言葉も聞きたくなくて、人と言葉を交わすことすら苦痛な時が。そんな自分勝手な私を、ただ静かに見守ってくれた友達がいました。言葉がなくても「見守る」というやさしさがとても嬉しかった。

もずねこどうかことばを
かけないでください
ただ そっとしておいてください
わたしのことを
ほんとに思ってくれるならば

どうかもうなんにも言わないでください
どうか黙っていてください
わたしのことを
こころから考えてくれるならば

いまのわたしには
どんなことばもどんな慰めごとも
役には立たないのです
ことばをかけられると
それだけで心の傷が痛むんです

ただそっとしておいてください
ただ黙って遠くから見ていてください
いまのわたしにはそれが一番いいんです
一番ありがたいんです

どうかなんにもしないでください
ことばをかけないでください
ただそっとしておいてください


相田みつを・著 いのちのバトン ―初めて出会う相田みつをのことば (角川文庫) より引用