より子「ココロの鍵」

より子
2歳で卵巣がんになり、右卵巣を全切除。
シンガーソングライターとして2005年にメジャーデビュー。
2006年に卵巣腫瘍による卵巣の半摘出手術を受ける。
現在はチャリティーコンサートも開き、
自らの体験を語りながら力強い歌声を全国に届けている。
(詳しくは「生きる.com」の「生きるストーリー」をご覧ください。)

彼女を知ったのは2009年春。小児がん親の会メーリングリストで、小児脳腫瘍の会の方からご紹介いただいた。早速、ネットで彼女の歌を試聴。「ココロの鍵」を聴いた時、自然に涙があふれてきた。ちょうどそのころ、家族内でいろいろと問題があって、それでも泣くことを我慢し、笑うことを忘れていた私のココロの鍵を開けてくれたのだった。

いつからか ココロに鍵を掛けたまま ずっと生きてた
もうこれ以上に 何も見たくなかった
塞がらないままの 傷口に
次の痛みを堪えながら 泣くことなんてできなかった
せめて冷たい雨に打たれながら
頬を伝い落ちる雨を 感じている

泣いてもいいよ こんなにもココロが溢れているから
笑ってみせて だってこんなにも優しく笑えるのだから

より子「ココロの鍵」より引用

ちょうど名古屋でライブがあると知り、家族で出かけた。どこからこの声が出るのだろうかというほど力強い歌声、そして優しい響き。やわらかな手だったが、心をしっかりと支え包み込むような演奏に聴き入った。

小児がん経験者が活躍する姿は、私にとって希望の光である。息子が白血病だと伝えられた瞬間、この子の将来はもうないと思った。ネットで調べても、書店へ出かけても、亡くなった子どもの話が目につく。5年生存率の数値ではなく、実際に小児がんを克服した人の声が聴きたかった。そして、いま私は、彼女の力強いメッセージを全身で受け止めている。

マネージャーさんとお話する機会があり、より子さんのことを聞くうちに、ますます彼女のことが好きになった。マネージャーさんも、より子さんを家族のように思うやさしさとあたたかさがある方。彼女のことを熱く語る姿をみていると、より子さんがまわりの人たちに愛されていることが伝わってきた。

より子さんは、2006年に卵巣腫瘍の手術を受けた後、自分ひとりで音楽をやっているのではなと気づく。そして、小児がんであったことを公表して、チャリティー活動にも積極的に参加するようになったという。そんな彼女の様々な思いが、アルバム「願う」にたくさん込められている。

より子さんと音楽の紹介

より子「ココロの鍵」
より子「願う」「ココロの鍵」も収録
単行本「より子。天使の歌声―小児病棟の奇跡」
より子 オフィシャルWEBサイト