輝く子どもたち 小児白血病 完治の記録
トップ  > まわりの人ができること > 「学校へ行きたくない」に効く特効薬

「学校へ行きたくない」に効く特効薬

特効薬はあるの?

退院しても治療が続いて、副作用や後遺症などで体力が戻らなかったり、お友達の輪の中に入れなかったりして、お子さん自身が学校生活を苦痛に感じていることはありませんか?

「親」として「支援者」として、障害のある本人が安定した日常を過ごしていることに、喜びを感じないわけがありません。「安心できるこの状態が続けばいい」という気持ちを心に感じることは、人間として当たり前の感情です。

しかし、何かが原因で子どもが「行きたくない」と訴えたとき、戸惑い、悩み、原因の振り返り、解決策を親や支援者は講ずるでしょう。しかし、そういったケースにおいて、すぐに効く「特効薬」はないことに気づくはずです。

日常生活がふとしたことで崩れてしまうと、ともかくその壊れた部分を急いで修復して元の生活に戻そうとするかもしれません。しかし、上手に修復できればいいのですが、本人は周囲の人たちが望む方向に進んでくれないケースも、また多いはずです。

想定外の事態に焦る親や支援者。焦ること自体は悪くないのですが、その焦りによって、本人の内なる声を聴こうとせず、親や支援者の目線で一方的に解決を促すのはよくありません。それぞれの立場・役割を考え、何とか気持ちに余裕をもちながら、立ち止まって考えてみることが大切です。

子どもの「行きたくない」という状況に特効薬はありません。私たちは本人と一緒に悩み、考えることしかできないのかもしれません。

一歩一歩進むために必要なこと

  • 1人で悩んでいては解決するための選択肢は多く出てこない。親や支援者にも、悩みを打ち明けられる相談者の存在が重要。
  • 子どもの言葉の向こう側にある本当の悩みに気づき、知ること。
  • どうして「行きたくなくなった」のかを分析し、理解することが必要。
  • 子どもが自分らしくいられる人・場所(居場所的支援)が、チャレンジのための基礎作りになる。
  • 子どものニーズとペースに寄り添い、時間をかけて柔軟に働きかける。

元気の出る情報・交流誌「手をつなぐ」 2011年6月号p10-15より引用
社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会 刊行

病気が治れば「普通の生活」に戻れると信じて治療を乗り越えてきたのに、いざ社会に出てみると冷たい風にさらされ、歩みを止めてしまうことも。「こんなはずじゃなかった」という失望感、まわりの人たちについていけないという疎外感、病気のことを話せる仲間がいない孤独感・・・そして焦り。

体験談

次男は退院して丸1年は、感染を避けるために子ども同士の接触は極力避け、保育所には通わず引きこもりがちな毎日を過ごしていました。保育所へ入ってもなかなか友達と遊ぼうとせず(トラブルを起こすことが多かった・・・)、集団行動が難しかったのですが、それは長期にわたる入院と引きこもり生活が影響したのだと思っていました。

小学生になる頃には治療も終わり体力も少しずつついてきましたが、学校生活に馴染めず、友達との関係もうまくいきません。「先生が何をしゃべっているのか、ぜんぜん分からない」と言う次男を、私は理解できませんでした。授業も集中できなくなったため、夏休み前から苦手な教科だけを特別支援学級で個別指導していただきました。けれど友達と遊ぶことができず、「休み時間は、学校にいる時間の中で一番嫌い」と言うようになり、学校へ行くことも嫌がるようになりました。

障害をどう見るか

「発達障害です」そう告げられたのは、次男が小学1年生の夏でした。最初は治療の後遺症で脳に障害が残ったのではないかと心配し、MRI検査してもらったのですが全く異常なし。児童精神科にかかり、検査と診察の結果が出た時はショックでした。白血病の治療が終わったというのに、今度は障害・・・。

本人に話すと、「だからどうしたの?」という反応を見せ、ネガティブになっている自分を恥ずかしく思いました。本人の強い希望で、夏休み明けには特別支援学級へ移ることが決まり、その中でお友達ができました。次男の話には、「一番の友達」「負けたくない友達」「見習いたい友達」・・・たくさんの友達が出てきます。丁寧な個別指導のおかげで、学校生活にも馴染んできました。学校の中で、自分の居場所を見つけたようです。

子どもの強さを信じる

時間はかかるかもしれない、けれどきっとその子に合った道が見つかるはずです。無理して他に合わせなくていい。それは親同士のつき合いも同じ。距離をおいてもいい。病気を公表しなくてもいい。自然体でいれば、いつか「いまだったらいいかな」と思える日が来て、距離を縮めたり、何かのきっかけで深いお付き合いが出来たり、本音が言える関係になるんだと思います。

子どもたちは小さな体だけど、私たちよりも強い部分をたくさん備えています。その強さを信じましょう。そして、彼らを見守るお母さん、お父さん方も強い方であると信じています。悩んでも泣いても、子どものために行動できるから強いのです。

作成:2011-10-26 15:23:41    更新:2012-8-14 10:49:08
カテゴリートップ 進む病気の子どもへの配慮について

当サイトは本やインターネットから集めた情報をもとに、素人が作成しています。
また、闘病記の治療内容や検査結果等は個人により差がありますので、
必ず主治医・担当医にご相談ください。

PAGE TOP