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子どもを亡くした親に寄り添う

心の空洞に「生きる力」を注ぐ

近親の死をなげき悲しむ気持ちは、決して他人にわかるものではありません。どのような激励の言葉をかけたとしても、「他人事にすぎないから、そんなことがいえるんだ」といわれてしまえば、それまでのことなのです。近親を亡くした悲しみを、「他人の力」で消すことは不可能だといえるでしょう。

子どもを亡くした親の悲しみは非常に深く、容易なことでは癒されないかもしれません。とくに、子どもがまだ年少だった場合、悲しみは罪悪感にまで発展することもあります。子供を守るのは親の責任であるという気持ちから、病気の発見が遅れたことや治療効果があらわれなかったのは、すべて親の責任であるという気持ちを持ちやすく、罪悪感に苦しむことが多いのです。周囲の人々が、親の落ち度ではない、近代医療では限界だったのだ、などと慰めても、すぐに納得できるものではありません。

しかし、だからこそ、ぽっかりと空いた心の空洞に、「生きる力」を注いであげなければ、いつまでも悲しみから抜け出すことはできません。近親を亡くした悲しみは、「他人の力」ではなく、「本人の力」でなければ、克服することができません。ただ、本人には悲しみを克服するための材料やきっかけが見つからないことが多いのです。もちろん、悲しみや寂しさが、すっかり消え去ることはないでしょう。心の空洞が、すべて満たされることもないでしょう。それでもぽっかり空いたままよりは、その空洞を満たした方がはるかに心の中が温かいはずなのです。

友達の支え

人生はもともと単純で美しいものです。たしかに、ときには大なり小なり「人生の嵐」が吹き荒れ、人生に挑戦されているように思われることもあります。しかし私たちは経験から知っているのです。どんな嵐でもやがては通り過ぎて行くことを。雨がやんであとには必ず太陽がまた輝き、どんなに厳しい冬が来ても、そのあとには必ず春の訪れがあることを。ただし、両親が子どもを失ったり、わが子が重度の障害や末期疾患を抱えていると診断されたときには、このような考え方は助けにならず、またとても信じてもらえるものではありません。

人生の痛みを覆ってやったり、悲しみを取り去ってやることはだれにもできません。子どもを失った両親を本当に慰めたり、厳然たる事実を消すことはだれにもできません。しかし私たちは、彼らを助けたり何かの役に立つことはできます。彼らが話したいとき、泣きたいとき、あるいは何かを決定しなければいけないのに、むずかし過ぎて自分で決められないとき、私たちは彼らのかたわらにいてあげることはできるのです。

私たちが繊細な感性を持って、彼らの話に耳を傾ける姿勢でいれば、わが子を失うという出来事のあとに残る破局的な後遺症の多くを防げることでしょう。私たちはみな、人生のなかで試され人生の嵐をくぐりぬけねばならなりません。しかし友人の支えがあればそれを乗り越えられます。しかも私たちは人生の嵐を通過することによって・・・それがどんなにゆっくりであっても・・・理解力を深め、生の苦しみにより賢明に対処できるようになるのです。

元気になった子どもの親は、子どもを亡くした親にたいして、なんとなく申し訳ないという気持ちを抱くことがあります。そうなるとなかなか言葉も出てきません。しかし、相手からご自分の家族のことを話し始めた場合には、話す場を求めてきたと考えてよいでしょう。懸念しすぎず、聞き役に徹することが、相手にとってなによりもの助けになるはずです。ですから、どうか全身で相手の話を聞いてください。

配慮すべき事柄

 「がんばれ」という言葉を安易に使わない

 「元気そうでよかった」「元気になってよかった」という言葉をかけない

 「次の子を生んだほうがよい」などと助言しない

 子どもの話をしてきたとき、むやみに話をさえぎらない

 自分の身の上話や苦労話をし、「あなたはまだいいほうだ」などとお説教をしない

 連絡が来なくなっても、無理に連絡をとろうとしない

つらい言葉

言葉をかけられた時期や、そのときの心境、その人の関係性によっても受け止め方が異なるのですが、好ましくないと思われる言葉の典型を紹介しておきましょう。

 心を波立たせる言葉: 元気そうでよかった、元気になってよかった

 激励の言葉: ほかの子どものためにもしっかりしないとだめだよ、がんばって

 助言の言葉: 若いのだから次の子を生みなさい

よけいな言葉などかけず、そっと見守ることのほうがずっと力になるかもしれません。少なくとも、言葉が見つからない場合に、無理に距離を縮めようとせず、しばらく間をおくことも有効です。気になる場合は、さりげなく手紙などで「なにかあったらいつでも連絡してほしい」と伝えるだけで十分。

直接的に関われることはなくても、亡くなった子どもの誕生日や命日などにお花や誕生日カードを送ることで、大切に思っている気持ちを相手に伝えることはできるのです。自分の子どもの誕生日や命日は、何年経過しても親にとっては特別の日です。この日を覚えていてくれる友人、知人が存在することも、また残された親はなぐさめられるのです。

作成:2007-7-1 15:01:31    更新:2007-7-1 15:01:31
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