隔離と活動制限

隔離

隔離は目的によって2つに分けることができる。

子ども自身を感染から守るための隔離
子ども自身が感染への抵抗力が著しく弱っているとき、感染から子どもを守るために行われる。低出生体重児、免疫不全、抗癌剤・放射線療法を受け免疫機能が著しく低下している場合などがその対象となる。生命安全のため、厳重に無菌室(あるいは準無菌室)を設けるものから一般病棟での緩やかなものまで、規制がある。
他の子どもへの感染を予防するための隔離
子どもが伝染性疾患に罹患している場合、その子どもが感染源となり他の子どもへ伝播するのを予防するために行われる。感染の恐れがなくなるまでの期間、隔離が必要である。

隔離が子どもと家族に及ぼす影響

活動制限

体動制限
検査・処置や治療のために体を動かしてはならないために、一時的に全身あるいは体の一部を動かないように活動を制限することを「体動制限」という。
  • 検査や処置が正確に行われるよう、適切な体位を保つ。
  • 縫合部・創部や機能の安静および回復に必要な体位を保つ。
  • 転倒転落やチューブ類による危険を回避し安全を確保する。
安静
動こうと思えば動けるが、治療の一貫として一定期間動いてはいけない状態であることを「安静」という。安静では、エネルギー消耗と酸素量を最小限にし、病気による侵襲を少なくして回復を目指している。

活動が子どもと家族に及ぼす影響

生理的影響
体動制限や安静が続くと、筋骨格系、神経組織、基礎代謝、静脈還流、消化機能、皮膚組織などにさまざまな影響が生じる。
発達への影響
知的発達への影響、社会性の発達への影響、自己認識の発達への影響
家族の思い
家族は、活動制限されている子どもの姿にショックを受けたり、かわいそうに思ったり、動けないでいる子どもの辛い姿を見ても動かしてあげられない自分を責めるなど、心を痛める。また、どのような活動制限が行われるのかを知らされていない場合は不安になる。自分がいない間、子どもがどのように過ごしているのかも気がかりである。
子どもの思い
自分の置かれている状況を理解できず混乱することがある。乳幼児の場合、固定器具で皮膚を覆われ暑くなることが不快となり、装具を身につけることや縛られることで恐怖を感じたりする。生活習慣が自立している学童期以降になると、助けてもらわなければならないことを恥ずかしく思ったり、自尊心が傷つけられたりすることもある。
引用

小児看護学―子どもと家族の示す行動への判断とケア 第4版版 (2006/03)