慢性骨髄性白血病(CML)

慢性骨髄性白血病とは

慢性骨髄性白血病(CML)は、多能性幹細胞の腫瘍化によって生ずる白血病です。未熟な白血球細胞(芽球)が急速に増え成熟した白血球が作られなくなる急性骨髄性白血病と異なり、CMLでは成熟した白血球も作られ、慢性期には、芽球の割合は多くありません。CMLがゆっくりと進行し、初期にはほとんど症状がみられないのはこのためです。

CMLは数年の慢性期を経て、移行期を通過し、急性転化期とよばれる激しい症状が出現する病期に移行します。慢性骨髄性白血病(CML)は、9;22 転座によるフィラデルフィア染色体(Ph)の形成、すなわちBCRABLハイブリッド遺伝子を異常な造血幹細胞の増殖による腫瘍性疾患です。

小児慢性骨髄性白血病には、成人型と若年型の2つのタイプがあります。若年型は近年、若年型慢性骨髄性白血病(JCML)という病名が使われるようになり、骨髄異形成症候群のひとつである若年性骨髄単球性白血病(JMML)と同類に扱われています。

小児成人型CMLの病期分類と治療

CMLの治療法は過去10数年間で一変した。骨髄移植の導入と定着により長期の寛解および治癒が達成されるようになり、不治の病ではなくなった。永い将来のある小児においては根治的療法である骨髄移植の意義が大きく、また小児においてはその成功率も高い。

慢性期 (CP)

多変量解析から得られたクライテリア

  1. 末梢血中の骨髄芽球が 15%以上 (30%未満)
  2. 末梢血中の骨髄芽球プラス前骨髄芽球が 30%以上
  3. 末梢血中の好塩基球が 20%以上
  4. 治療に無関係に 100,000/μL 以下への血小板減少
  5. 細胞遺伝学的な新しいクローンの発見

一般臨床で使われてきたクライテリア

  1. 慢性期維持役の増量の必要性
  2. 慢性期治療中の脾臓増大
  3. 骨髄の細網線維あるいはコラゲンによる繊維化
  4. 骨髄あるいは末梢血の芽球 10%以上
  5. 骨髄あるいは末梢血の好酸球 + 好塩基球 10%以上
  6. 末梢血白血球数 5万以上、ヘマトクリット 25%以下、血小板数 10万以下の治療不応性の3徴
  7. 持続的な不明熱あるいは骨痛

慢性期は何らかの治療を行っても数ヶ月から数年で急性転化し移行期あるいは芽球期に入ります。移行期であることの診断パラメーターは上記の病期判定基準のようなもので、要は慢性期とはいえなくなった状態です。移行期は芽球期に移行する前段階です。

この時期においては、幹細胞移植が絶対適応である。しかし、まず寛解導入を試みるべきで、移植成功のためにはPhクローンを出来るだけ減少させておくほうがよい。グリベックは移行期においてはかなり持続する寛解をもたらすようである。

芽球期 (BP)

  1. 骨髄あるいは末梢血に30%以上の芽球 + 前骨髄球
  2. 幼弱芽球による髄外腫瘤形成

末梢血または骨髄における芽球 + 前骨髄球が30%を超えた場合、芽球期とされます。慢性期より突然急性転化し急性白血病と同様の骨髄。

慢性骨髄性白血病アルゴリズム

ただし、イマニチブの長期投与の影響が不明であることから、予期せぬ副作用が認められる場合は、同種造血幹細胞移植を考慮する。

※小児白血病・リンパ腫の診療ガイドライン 2007年版 (2007)より引用

参考